看護師は点滴や注射、内服の援助、食事介助など療養に際するケアを行う仕事ですが、それだけではありません。患者の心のケアも、仕事の1つです。患者は医療施設内外で病気と闘っており、中には認知症やうつ病、統合失調症といった精神的な病気を抱えている場合もあります。そこで、精神的に落ち込んだ患者の心をサポートをするのです。
また、患者の家族も不安に思ったり、悩んだりと、様々な思いを抱えていることが少なくありません。そのような家族への心のケアも、同様に大切です。看護師も一人の人間なので、心のケアに関して悩むこともあるでしょう。そういった時は、主治医や上司はもちろん、地域連携室のソーシャルワーカーなど多職種に相談してみるといいかもしれません。
中には、治療に関して拒絶したり、怒鳴ったりする患者もいます。そのような患者の心理状態を理解し、どういった声掛けや対応をするか考察しましょう。また、患者本人や家族をサポートしている人もそれは変わりません。それでは、心のケアとは具体的に何をすればいいのかというと、まずは話を聞くことです。患者や家族の心に寄り添い、話しやすい雰囲気を作って思っていることを落ち着いて話してもらいましょう。
しかし、なかなか患者や家族が話してくれないと悩むこともあるかもしれません。その際には、患者とよく話している看護師に相談してみることも1つの手です。患者や家族の身になって安易な声掛けはせず、まずは理解しようと思う気持ちで接してみましょう。